今回は臨床検査技師の勉強法の1つであるノート作成について書いていきます。
具体的には自分だけのオリジナルノート作成法について書いていきます。
自分だけのノートを作成しておけば、いつでもすぐに試験直前などで見返すことができます。
また、国家試験対策にもなります。
国家試験の勉強法についてのブログも書いていますので、ご参照下さい。
臨床検査技師としての勉強法にとどまらず、他の勉強方法にも役に立つと思います。
参考にしてみて下さい。
注意ポイント
今回紹介する勉強法は国家試験直前や切羽詰まっている状況の人にはあまりお勧めしません。
国家試験日が近い方は過去問を解くことをお勧めします。
目次
ノートは見やすくするためにある
何故ノートを作成しておいた方が良いのかを最初に書いておきます。
教科書や参考書は一般大衆向けに作られているので、『自分にはあわないな』と思うことがあるかもしれません。
また、重要でない余計な内容も書かれていることもあります。
自分に合っている教科書や参考書を見つけられれば、最良ですが、そのような教材に出会うことができない場合もあります。
しかし、自分専用のノートを作成しておけば、重要な部分のみの見やすいノートにするこができます。
教科書とは違って、余計な内容がないスッキリとしたものになります。
何回見直しても、すぐに内容を思い出せたり、復習したりすることができます。
また、何回も見ることで、脳の中にインプットすることができます。
ノート作成の前に教科書や参考書を読む
ノートを作る前の大前提となりますが、教科書や参考書を読むことから初めて下さい。
「さっ!やるぞ」とやる気になっていても、何から手を付けて良いかわからない状況に陥ると思います。
また、教科書や参考書を読まずにノートを作成すると、見にくいノートになってしまいます。
重要な部分が抜けていたり、後から付け足す内容や出てきたりします。
そのため、教科書や参考書を読み、ある程度頭の中で整理するようにして下さい。
頭の中で整理した後でノートに書き込むようにすれば、見やすいノートを作ることができます。
教科書の丸写しではなく、重要なところを書く
ノート作成の際に、教科書を丸々写す人がいますが、意味がないです。
ただの書き写しです。
ポイント
ノートには重要な部分のみ書く
教科書や参考書に大事な内容が全ててある場合は全部書く必要があります。
しかし、特に重要でない内容がある場合は書く必要がありません。
勉強した内容を忘れて、ノートを見返した際に一瞬で思い出せるノートになっていれば十分です。
図や表、色使いでまとめる
TCAサイクルやAST生成の反応式などは文字にするとわかりにくいです。
教科書や参考書は文字と図の両方書かれていますが、図には必要最低限のことしか書かれていません。
逆に本文には、図に関する長い説明が書かれているので、自分で大事な部分を探さないといけません。
自分だけのノートには重要な部分のみを書き、スッキリとまとめることができます。
その中でも特に国家試験にも出題されるような部分はマーカーなどで強調させ、見やすくすることができます。
ポイント
- 文字にするとわかりにくい内容や化学反応式などは図などでまとめる
- 重要な部分のみ書く
- マーカーや赤文字など強調させる
文字でまとめていたら、化学反応などがイメージしにくいです。
下に私が大学時代に講義で頂いた図を載せておきます(参考程度にして下さい)。
↑ 血糖の酵素的測定法に使用されるGOD-POD法の反応式です。
この反応ではムタロターゼが大事なポイントであり、マーカーや赤下線で目立つようにしています。
ペルオキシダーゼにより発色させるのも大事なのですが、国家試験に出題されやすいのはムタロターゼです。
文字でまとめる際は端的に書く
図や表でまとめることができず、文字でしかまとめることができない場合もあります。
その際は、重要な部分のみ箇条書きでまとめるようにして下さい。
文章にすると、余計な内容も書くことになり、大事なところがわからなくなります。
また、ノート一面にびっしりと文字で埋まってしまうのも見づらいだけです。
また、強調したい部分はマーカーなどの色で目立つようにすることをお勧めします。
ポイント
文字でまとめる際は端的に重要な部分のみ書く
ノートに余計なことは書かないようにして下さい。
下に私が大学時代に講義で頂いた資料を載せておきます(参考程度にして下さい)。
語呂合わせ
人によっては語呂合わせで暗記したり、覚えたりする場合があります。
中には、語呂合わせで暗記をしない人もいるので、読み飛ばしてい頂いても大丈夫です。
暗記をする際の語呂合わせはノートの端の方に書くようにしています。
また、語呂合わせ専用のページも作成していました。
二度手間かもしれませんが、このようにすることで覚えるのがはやくなりました。
語呂に関する内容で思い出せないことがあったら、その内容のページに戻って復習をしていました。
語呂合わせの1例を出しておきます。
一類感染症
『家のペットは南枕 (いえのペットは南まくら)』
え=エボラ出血熱
ペ=ペスト
ト=痘瘡
南=南米出血熱
ま=マールブルグ病
く=クリミア・コンゴ出血熱
ら=ラッサ熱
微生物は分類でまとめる
微生物は覚える細菌やウイルスが多いです。
『細菌』と言っても、好気性菌や嫌気性菌、感染して発症する症状など様々な内容があります。
私のお勧めはグラム陽性球菌などで分類してまとめることです。
1つ1つの細菌やウイルスについて書いていたら、とんでもない量になります。
重要でない細菌が教科書に載っていることがあります。
また、細菌名とその菌のグラム分類、症状だけ覚えておけば良い菌もいます。
細菌に関しては分類から始め、その後に重要な細菌やウイルスについてまとめていきます。
グラム陽性球菌、グラム陽性桿菌、グラム陰性球菌、グラム陰性桿菌
好気性菌、嫌気性菌
一類感染症、二類感染症、三類感染症
抗菌薬
DNAウイルス、RNA1ウイルス などなど
1例として、細菌名で『~pneumoniae』は『肺炎』という意味がありますので、肺炎系でまとめることができます。
結核菌や黄色ブドウ球菌など国家試験に出題されるような重要な細菌やウイルスについてまとめていけば大丈夫です。
上記に挙げた分類以外にも様々な分類方法があります。
自分に合った分類法でまとめて下さい。
勿論、1つ1つの細菌やウイルスについてまとめる方法でも大丈夫です。
まとめ
ノート作成の際は、必ず最初に教科書や参考書を読むことから初めて下さい。
頭の中で整理してからノート作成を始めるようにして下さい。
ノートに書く内容は重要な部分のみを書くようにして下さい。
無駄な部分は見づらくなるだけです。
文章にするとわかりにくくなる内容は図や表にしてまとめるようにして下さい。
しかし、どうしても図や表にすることが難しい場合は重要な部分を箇条書きでまとめるようにして下さい。
また、黒一色でなく、赤や青などお好みの色やマーカーを使用してわかりやすいノートを作るようにして下さい。
語呂合わせで覚えようとする人はノートの端側と語呂合わせ専用のページを作っておいた方が良いです。
自分のノートには重要な部分のみを書くようにして下さい。