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【元検査技師が語る】検査技師の仕事は機械による自動化やAIに取って代わられるのか

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近年、機械による作業の自動化が進んでいるだけでなく、AIも発達していたりします。

そんな中、臨床検査技師の仕事はどうなのかと聞かれると、もちろん機械による自動化が進んでいます。
特に検査センターや大規模な病院では尚更です。

AIに関しては、導入している話は耳にしませんが、将来的にはAIが導入されるだろうと思っています。


こうなってくると、今後の臨床検査技師の仕事はどうなっていくのだろうと不安に感じるのではないでしょうか。

そこで今回は、臨床検査技師の仕事は今後、機械やAIに取って代わるのかについて書いていきます。

今後の自分のキャリアだけでなく、機械やAIに仕事を奪われないためにも、どうしていくかを考えることは必要だと思っています。

ぜひ参考にして下さい。



1. 検体検査は機械に取って代わられる

既に検査センターや一部の病院では機械による自動化が進んでいます。
検体を機械に置いただけで、自動で検体を遠心したり、測定、結果まで全部処理してくれます。

検体検査を自動化させるメリットは以下の3つがあります。


  • 人為的なミス軽減
  • 結果報告までの時間短縮
  • 人件費削減



企業だけでなく病院も業務を効率化させなければ、多くの検体を捌(さば)ききれません。

今まで2人の検査技師がダブルチェックしていた作業であっても、機械がやればすぐに終わってしまいます。
人の代わりに機械がやってくれるので、その分、検査技師は他の仕事ができるようになります。

中には
「人の方がはやくて、確実」
という人もいますが、そんな時代は終わりに向かっています。

熟練した人であれば、手際よく作業できますが、日が浅い人だと、どうしてもスピードが遅くなってしまいます。
それに、人がやる以上、ミスはつきものです。

余計な手間を省くためにも機械が導入されているのです。

ですが、完全に無人で検査が実施されているかと言うと、そうではありません。
機械では対応ができず、人の手による作業が必要な場合があります。

  • 最終的な結果確認
  • 粘性の高い検体の処理
  • フィブリンが析出した際の除去
  • 試薬の補充
  • メンテナンス


これらの作業が必要となるので、最低でも2~3人の検査技師が機械と同じ部屋いる必要性があります。

以前と比較すると、検査技師の人数が減っていることに間違いありません。



1.1 一部の検査は人が実施する必要がある

検査センターのすべての検査が自動化されている訳ではありません。
一部の検査は現在でも、人の目や手で作業が必要な検査もあります。


  • 血液像の目視確認
  • 尿沈渣の目視確認
  • 細菌検査
  • 病理


機械やAIに白血球を分類させたとしても、正確でなかったりするので、最終的な判断は人の目で確認する必要があります。
分類が難しい白血球の場合、熟練したプロでなければ、分類を区別できなかったりします。

このようなことを考えると、5年後の2031年くらいまでは目視による検査が実施されていると思われます。


ここまでは観て判断する内容でしたが、実際に手を動かすといった作業も機械ではできない部分だったりします。

特に、細菌検査や病理は人の手で処理をしなければ、検査を進めることができません。


細菌検査や病理は取り扱う検体の性状が異なります。

 血液
 便(硬い、柔らかい)
 喀痰(漿液性、粘性)
 尿



各性状に合わせて、検体を処理をしていかなければ、正確に検査ができません。

機械は血液や尿のように、ほぼ同じような性状の検体しか処理できなかったりします。

細菌検査や病理に関しては、機械による作業ができない分野だったりします。



メモ

色々書いてきましたが、実は、病理も一部の業務が自動化されていることがわかりました。
とは言え、すべての工程が完全に自動化されいる訳ではないです。
もしかすると、今後は病理も固定から染色まで自動化される時代が来ても不思議ではありません。




1.2 AIに取って代わる業務は増えていく

今後、AIが発達していけば、検査技師の仕事が取って代わる日も近くないです。

特に、生化学や免疫のように数字で結果を出すような検査はAIに取って代わられる可能性が充分あります。

生化学や免疫だけでなく、血液像や尿沈渣もAIに取って代わられると思います。
AIに多くの細胞を学習させてしまえば、自動で分類できてしまうのが現実。

今後は、検体検査は機械の自動化だでけなく、AIにも取って代わられる存在になるでしょう。



しかし、この問題はまだ先の内容だと思っています。
その理由としては、AIにはまだいくつか問題点があるからです。

  • AIに学習させるのに膨大なデータが必要になる
  • 学習させた内容に依存してしまう
  • 白黒はっきりできないものは判断できない可能性がある



AIでも判断がつかない細胞は無視をしたり、全く違う分類にしてしまう可能性があります。

尿が混濁していて、検査が難しい場合も、AIは正確に検査できなかったするので、間違った検査をしても不思議ではないです。

2026年時点でのAIは正確でない部分があるので、現在でも検査技師による検査は必須です。
正直、今後のAIの発達スピードに関しては予想がつかないので、いつまで検査技師が検査するかまではハッキリ言えません。
でも、いつかはAIに取って代わられると考えておいた方が良いです。




2. 生理系は機械に取って代わられない

心電図やエコーなど生理系の検査は機械に取って代わることができない検査だと思っています。

患者さんによって体型が違えば、症状も違います。
どの患者さんにも同じような検査をすればいいという訳ではありません。

様々な理由で基本となる姿勢で検査ができない患者さんは多くいます。
そういった患者さんには、柔軟に対応していかなければならないのですが、機械がそこまで柔軟に対応できるのか疑問に感じる点があります。

それに、患者さんを車いすから診察台に移す際、ロボット(機械)が患者さんの様態に合わせて対応できると思いますか?
まず、無理なはずです。


ただ検査だけをすればいいのではなく、患者さんに合わせた対応や検査を考えると機械にはできないと思っています。


検査に関して言えば、膨大なデータを学習させれば、機械でも対応できるようになると思います。
ですが、そのためには、検体検査以上に時間とお金が必要になると予想しています。



2.1 エコーは検査技師の中でも手に職

生理検査の中でもエコーは特に技術が必要となる検査です。


操作1つにしても、アプローチ方法が異なりますし、微妙な角度や輝度によって、映し出される像が違ったりします。

機械が自動で検査できたとしても、プロ並の技術が再現できるのかというと、答えはノーです。
機械を開発する技術がありえないほど進歩すれば話は別ですが…


仮に、今後、機械でもエコーができたとしても、恐らく医師は検査技師の方を信用すると人が多いと考えています。
検体検査と違い、エコーは技術の差が出やすい検査なので、高度な技術を持った人を選ぶ可能性が高いです。

今後を考えてみても、エコーは人が検査していく存在です。



2.2 検査所見はAIができてしまう

一方で、検査所見に関してはAIが得意とする分野です。

既に検査された画像などを基に所見を書いていくだけなので、わざわざ人が書く必要はありません。
それに、書く内容に悩んでいたとしても、AIであれば一瞬で解決してくれて、所見をスラスラ書いてくれます。

何なら、AIの方がまとめるのが上手かったりします。



将来的には
エコーの検査だけやって、後はAIにおまかせ
なんて日が来てもおかしくはありません。

1.2 でも書きましたが、今のAIにはまだ問題点があります。


  • 過去に学習していない内容に関しては正確でない
  • 間違った内容を学ばせると、間違った結果を報告する
  • 誤字脱字がある



間違った検査所見を書いてしまうと問題になる可能性が充分あります。

エコー画像だけでなく、検査所見も含めて最終的には医師が判断します。
しかし、検査所見が間違っていたせいで、患者さんの症状が悪化した場合、検査技師側にも問題が発生する可能性があります。



仮にAIが導入されたとしても、この問題が解決できない限り、AIはまだ導入されないと思っています。


3. 採血は取って代わる可能性があるが、なくなりはしない

採血は自動化されていないのと思っていたのですが、調べてみると、採血も自動化が進んでいることがわかりました。

海外では既に臨床試験まで進んでおり、日本でも弘前大学で開発の研究がされています。

日本における臨床現場での実用化はまだなので、すぐには普及するとは考えにくいです。
少なくとも、あと5年くらいはまだ人の手による採血がメインになるでしょう。



仮に、実用化されたとしても、人による採血の需要が減るとは考えにくいと予想しています。

そもそも、採血自動装置なるものが高価であたっり、維持コストも掛かる可能性があります。
これを考慮すると、導入しない施設が多いかと思われます。

それに、じっとできない患者であったり、血管が細くて見えにくい患者はどうするのかという問題があります。
恐らく、こういった患者は人数も少ないので、対象外なのかもしれませんが。

全ての患者が対象になる訳ではない以上、人による採血が必要になるのは間違いないです。

少し話が脱線しますが、一部のクリニックでは未だに紙カルテで運用している施設もあります。
電子カルテという便利なツールがあったとしても、施設の考えで電子カルテを使用しない施設もあったりします。



このような感じで、いくら採血が自動化されたからと言っても、人による採血が完全になくなる訳ではありません。




4. 本当の意味で手に職を付けた方が良い

今後の検査技師のあり方としては、エコー検査ができる人が、将来的に検査技師として活躍していけると考えています。

別に、検体検査に人がいなくなると言っている訳ではありませんが、縮小していくことは間違いありません。
一部の病院やクリニックでは人が検体を運んで、機械に流して…と言った作業をしている施設もあります。

現に私が勤めていた病院がそうでした。



今後の検査技師としての将来を考えるのであれば、エコーができておいた方が良いです。

自動化やAIに取って代わらないだけでなく、転職市場においても、需要があります。

別記事でエコーの転職に関して書いた記事がありますので、参考にして下さい。



もし、今後臨床検査技師として活躍していくのであれば、エコーができておいた方が良いです。



5. 検体検査しかやってこなかった人はどうすべきか

では、検体検査しかやってこなかった人は今後、どうすべきでしょうか。

先程も書きましたが、完全に検体検査に人がいなくなる訳ではないと思っています。
しかし、検体検査で必要とされる人数は減っていく可能性はあります。



将来的なキャリアを考える上で重要なポイントは2つ。

ポイント

  1. エコーができるようにする
  2. 転職を視野に入れる


「そのうち考えればいいや」で済まされません。
今からでもいいので、自分の人生について考えなければ、マジで人生詰みます。

特に男性の場合は尚更です。

生理系のほとんどの検査は女性の検査技師が優先されてしまいます。
理由はわかるはずです。

男性の検査技師の場合、女性患者さんの検査ができないからです。


男性だけでなく、女性も同じです。

今後どうしていくか考えていく必要があります。

エコー経験がない人が将来のキャリアを考えるとなると、一般企業に転職をする選択が出てくるのではないでしょうか?

私個人の意見としては、一般企業に転職する方をおススメします。
自分のキャリアが築けるだけでなく、年収も増える可能性が充分にあるからです。

1点だけ注意して頂きたいのが、転職をするのであれば、若い年齢の時にすべきです。
特に25歳前後がベスト

25歳くらいであれば、検査技師としての経験が3年あるので、企業側からすると、ちょうど良い人材になるのです。

でも、年を重ねて30歳になると、転職は厳しくなります
検査技師としての経験だけでなく、お客さんと交渉経験があるかなどが見られるようになります。


私自身、若い内に転職活動をしたからこそ、書類選考は比較的多く通過してきました。
もし、30代で転職活動を始めていたら、例え検査技師の経験が活かせる企業であっても、書類は通過できなかったと予想しています。



検査技師の資格を活かして転職できる企業はあります。
自分の市場価値を高める方法の1つとして、転職というのも1つの手段です。

中には、一般企業は病院よりも安定していないから不安と思う人もいるでしょう。
確かにそうかもしれません。

しかし、昨今のニュースを見ていてもわかる通り、病院の7割は赤字経営です。
実際に、潰れている病院もあります。

病院だから安泰という時代はなくなっている状況です。
であれば、検査技師以外のスキルも身に付けていった方が安定して仕事に就くことがでいます。

残酷かもしれませんが、今後は積極的に行動した人だけが生き残れる時代になっています。
もし、失敗したとしても、積極的に行動している人は立ち直ることもできます。


私が言っていることがウソだと思っても構いません。
しかし、本当にウソであるかは自分の目や耳で確認してみて下さい。

恐らく、私が書いている内容の8割は間違っていないと思う日がきます。

さぁ、ここまでくればどうすればいいかわかるはずです。

今すぐに行動しましょう!



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