検査技師

ブランチラボの人がいる病院

病院には病院の職員だけでなく、検査センターからブランチラボとして働いている人もいます。

今回はブランチラボの人がいる病院について書きます。

 

検査センターの職員として病院で勤務する内容です。

病院と検査センター両方経験できる仕事内容です。

 

 

今回の記事内容

  • ブランチラボの仕事内容
  • ブランチラボを病院に導入する理由
  • ブランチのメリット、デメリット

 

 

 

そもそもブランチラボとは

ブランチラボは検査センターの職員が病院から委託されて、病院の検査室で働いている人のことを言います。

ブランチの人の所属は検査センターですが、勤務先は病院ということになります。

お給料は検査センターから支払われることになります。

 

ナオキ
『ブランチラボ』は『ブランチ』と省略して呼ばれることが多いです

 

 

ブランチの人は同じ病院にずっといることはなく、5年程で違う病院に異動します。

30代~40代になると役職に就くことがあるので、検査センターに戻ることもあります。

人によっては退職するまでずっとブランチという人もいます。

ナオキ
役職が就いて検査センターに戻る内容については別の記事で紹介致します

 

 

 

 

なぜ病院はブランチに任せるのか

固定費が変動費となるからです。

 

人件費は病院にとって固定費になりますので、毎月決まったお給料を支払なければいけません。

ブランチの人のお給料は検査センターが支払いますので、病院はブランチの人件費を支払わずに済みます。

検査センターのブランチに委託すると、検査センターに支払う外注費となり、経費を削減できます。

 

外注費は毎月決まったお金を支払う必要はなく、検査数によって支払うお金が異なります。

月によって検査センターに支払う費用が変わるので、変動費となります。

極端なことを言うと、検査数が0件の場合、病院は検査センターにお金を支払う必要がありません。

 

病院の経費削減のためにブランチというシステムがあります。

 

 

ポイント

ブランチは病院の経費削減のためにある

 

 

 

 

ブランチの仕事内容

ブランチは病院の検体検査をメインに仕事をしています。

 

規則として、ブランチの人は患者さんと接してはいけないことになっています。

そのため、採血や輸血検査、心電図、エコー検査は病院の職員が検査します。

 

 

試薬の在庫管理は病院の職員が管理していることが多いです。

検体検査をしているのはブランチなので、試薬が無くなるかどうかはブランチの人が詳しいです。

実際、試薬の管理はブランチの人がしていることあります。

形式として病院の職員が試薬の発注、納品をしているようなものです。

 

 

ポイント

ブランチは検体検査しかできない

 

 

 

当直はあるのか

病院によって異なりますが、ブランチの人にも当直があります。

遅番も普通にあります。

ブランチでも当直がある病院の場合、検体検査のみの病院に限られます。

ブランチにも当直がある病院の規模はそこまで大きくありません。

 

当直中に心電図を撮る可能性がある病院の場合、ブランチの人に当直をさせることはありません。

病院の職員のみが当直をします。

 

 

 

 

ブランチのメリット

色々な病院に勤務することができるので、各病院の体制(システム)を知ることができます。

検査センターでは看護師や薬剤師、理学療法士などはおらず、医療スタッフと会ったり、話す機会が唯一あります。

各医療人がどのような働きをしているかを知ることができます。

病院の体制を知っているので、検査センターに戻った際に異常な検体などの検査に対応することができます。

 

実際に病院で使用しているカルテを知ることもできます。

病院によっては電子カルテではなく、紙カルテを使用している病院もあります。

 

 

どの病院に勤務しても必ず同じ会社の人がいます。

病院は1社の検査センターしかブランチラボを委託しないので、必ず先輩や同僚などがいます。

病院の職員には聞けない内容などを先輩や同僚の人に訊くことができます。

 

 

ポイント

病院のスタッフや体制などを把握することができる

病院内に同じ検査センターの人が必ずいる

 

 

 

 

ブランチのデメリット

ブランチ先の病院は自分で選ぶことができないことが多く、どこの病院になるかは検査センターが決めます。

 

病院に勤務することができるにも関わらず、検体検査しかできません。

エコー検査や病理などをしたいと思っても検査することができません。

 

配属先の病院に慣れたと思ったら、直ぐに違う病院に異動します。

そのため、配属された病院の環境に慣れるようにしなければいけません。

人によっては、環境の変化に慣れることができず体調を壊してしまう人もいます。

 

ブランチではなく、検査センターで検査技師として働きたくてもいつ検査センターに戻れるかわからないことがあります。

会社に検査センターで働きたいと言うことはできますが、自分の要望が通るかどうかは会社次第です。

 

 

ポイント

勤務先の病院は選ぶことができず、数年で違う病院に異動することがある

 

 

 

まとめ

今回は病院で働くブランチラボについて書きました。

 

病院で検体検査をしたいと考えている人にはお勧めします。

また、病院と検査センター両方の働き方の違いを経験することができます。

しかし、勤務する病院は自分で選ぶことができなかったり、数年で違う病院に異動することもあります。

 

 

組織同士の関係においても、病院と検査センターの両方ともwin-winな関係で成り立っている仕事だと考えています。

 

検査技師の働き方は多様であります。

病院でないとダメという訳ではなく、検査センターの方が良いと考える人もいます。

個人に合った働き方をするのが一番だと私は考えています。

 

 

  • この記事を書いた人

ナオキ

中規模病院の臨床検査技師から一般企業に転職。 転職期間10ヶ月、応募数は100社以上。 →転職で給料と休日数アップ。 検査技師から一般企業への転職で自信がない、内定が貰えない人向けに記事作成

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